面接の最後には必ずといっていいほど「何か質問はありますか?」と聞かれます。
この時は、やる気をアピールするため、あらかじめ質問を用意しておくべきなのですが、何でもいいというわけではありません。
ここでは、一見、問題ない質問のように思えるが、実は印象を悪くする可能性がある質問例を紹介します。
配属先はどの部署になりますか?
一見問題ないように思えるこの質問ですが、「仕事にこだわりはありません」「何でもやります。頑張ります」「私は御社で何をしたらいいのですか?」と言っているのと同じです。
新卒採用であれば「何でもやります」は評価されるかもしれませんが、中途では、そのような人間に魅力を覚える会社はあまりないでしょう。
ビジネスマンなのに、自分が何をすべきかが見えていない、別の言い方をすると自分が価値は何かが不明瞭なまま転職をしようとしているのです。
転職では「何をしたらいいのですか」という受け身な姿勢ではなく「こういう職務を求めているのです」と、前向きな言い方をするようにしましょう。
一日の平均的なスケジュールを教えてください
面接担当者によってはこの質問も、印象を悪くする場合があります。
というのもいかにも「平均的な人間」になろうとしている様子が見え隠れしているからです。本来、他人は他人、自分は自分として分けるべきです。
こういう質問をする人は「周りが残業しているから自分も残業をします」と付き合い残業をしそうな雰囲気があり、主体性が感じられないのです。
当たり障りのない人間になろうとしていることをアピールしても、面接官の印象には残りません。
配属先の人数と社員構成はどうなっていますか?
この質問は、「それを知ってどうするの?」と思われてしまい、何のアピールにもなりません。
普通に考えれば、「どういうスキルを持った人が足りませんか」ということが知りたいはずです。
そこから「自分はこういう経験、スキルがあるのですが、お役に立てるのではないでしょうか」という聞き方をするのであれば、既存のメンバーと上手く補完関係を築きたい、という前向きな思いが伝わります。
○○という御社の商品のファンです。その商品に関係する仕事に就けますか?
一見、問題ないように見えますが、志望動機としては弱いです。
「その製品が無くなったらどうするのですか」「今年いっぱいで止めようと思っています」「全然、儲からないからダメだね」と返されたらそれまでです。
雇う側からすれば、特定の商品、特定のプロジェクト、特定の業務だけをやりたいというのであれば、正社員ではなく外注でいいのです。
特定の商品を例に出して入社意欲をアピールするのであれば、「そういう商品を生み出す土壌となる会社のカルチャーが好き」という話に持っていく方がいいでしょう。
繁忙期はいつですか?
なぜ繁忙期が気になるのか、繁忙期を知ってどうするのかが、見えないと質問する意味はありません。
質問のための質問であれば、印象を悪くするだけです。
この場合は「繁忙期が気になるのはなぜか?」を合わせて伝えなければいけません。
そのあとに「余裕がある時期があるようなら、勉強をして新しい知識を入れたい」といったように続ける方が好印象です。
また、「この業界ですと、年末年始は忙しくなるかと思っているのですが、その他の時期はどうなっていますか」といったように質問をすれば、採用側も「ちゃんと考えているな」と好感を持つでしょう。
同年代の社員の平均年収はどれぐらいですか?
「平均年収は○○円となっていますが、上下の幅はどれぐらいですか」
「評価で上下はあるのでしょうか。その場合、評価はどのようにシステムになっているのでしょうか」
といったように踏み込んだ質問の仕方をした方がいいでしょう。
自分なりに調べた上で、具体的な質問ができれば、相手に与える印象も大きく変わります。
面接での質問は「基礎データは知っているがもう一歩踏み込んだところを教えてください」という言い方をするように心がけましょう。
休日は部署ごとに違うのですか?
「何か質問はありますか」と聞かれた直後に、こうした質問をしてしまうのは問題です。
採用側は「質問はありますか」と問いかけて、最初に出てくる質問が、その人が最も興味を持っていることであると判断します。
つまり、いきなり「休日は部署ごとに違うのですか?」と聞くことは、休日にしか興味がないと言っているようなものです。働く意欲を疑われるだけです。
よほど合理的な理由がないとマイナス評価は免れないでしょう。
○○の資格を持っているので、御社の仕事でも活かしたのですが
こんな質問をしてしまっては、自分が持っている資格についても、転職先の仕事についても理解できていないことが丸わかりです。
最低限、「○○に活かせると思うのですが」という言い方をするべきです。
例えば
「前職でやっていたのは営業ですが、実は、簿記の資格も持っていて見積もり作成なども自信があります。営業マン自身がそういったこともできれば、仕事のスピードが上がるかと思うのですが、御社ではどういったやり方をされていますか」
こちらのような聞き方であれば好印象です。
自分が持っている資格を活かすようなストーリーも考えておくようにしましょう。
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