
どれだけスキルや経験を持った優秀な人であっても、企業研究をしっかりと行わなければ内定をもらうことができません。
企業研究は転職成功の“カギ”とも言える重要な作業であり、しっかりと時間をかけて行うべきです。
ではなぜ、企業研究が重要なのか?
その理由と、企業研究の具体的な方法について解説していきます。
なぜ企業研究は重要なのか?
選考に通過するためには、企業の望むものを把握し、自己PRを考える必要があります。
そして企業研究は、“企業が望むものを把握する”ための作業です。
たとえば意中の異性をデートに誘うとき、どんな食べてものが好きか、どんなお店が好きか、どんな趣味があるか、といったことを事前にリサーチすると思います。
相手の好みや趣味・嗜好を把握したうえで、お店を選んだり、当日の話す話題を考えたりするはずです。
意中の人に好かれるために。
企業研究はそのリサーチの作業と同じです。
応募企業がどんな人材を求めているのかをリサーチして、選考でアピールすべきスキルや経験を調べます。
意中の企業に採用してもらうために。
企業研究は、自分に合っているかどうかを見極める意味もありますが、それよりも「どんなスキルや経験をアピールすれば採用してもらえるのか?」を調べるための作業でもあります。
企業研究なくして採用はありません。
だからこそ企業研究は重要なのです。
企業研究のやり方【3つの知るべきこと】

企業研究は、企業がどんな人材を求めているのかを知るために行います。
そして、企業が「どんな人材を求めているのかを知る」ためには、“企業視点”を掴むことが大切です。
企業視点を掴むには以下の3つのキーワードから情報を集めるようにしましょう。
- お客様
- ライバル企業
- 企業の強み
「その企業のサービス・製品がなぜ購入されるのか?」 を探る
まず知るべきなのは、
「なぜ、そのサービスを利用するのか?」
「なぜその製品をお金を払ってまで購入するのか?」
といったことです。これを知ることで、企業の強みが浮き彫りになります。
たとえば「iPhone」。
決して安くないスマートフォンを時にはならんで、買う人がいます。その理由は、洗練されたデザインやスティーブ・ジョブズが残した独自の哲学があるからです。
つまり、 アップル社の強みや洗練されたデザインのモノを作り出せること。そしてスティーブ・ジョブズというカリスマ経営者が存在したということ、になります。
このように、その「サービス・製品がなぜ購入されるのか?」を探っていくと、その企業の強みがみえてきます。
ライバル企業を知る
ほとんどの企業には競合となる企業が存在します。ライバル企業と志望企業を比較することで、互いの会社に特徴や強みを浮かび上がらせることができます。
例えばスマートフォンであれば、値段で勝負する企業、処理速度やカメラの性能で勝負する企業などがあります。その差別化が企業の“強み”なのです。
そしてそこで打ち出しているスタンスやこだわりが、その企業が求める人物像に投影されることになります。
だからこそ、企業研究において、ライバル企業を知ることは転職の明暗を分ける重要なポイントにもなるのです。
志望企業の強みを知る
志望企業がどのようなマインドを持っているのか、どういう事業で収益を得ているか。
企業研究によって、企業の強みを知るということは、その企業がどのように発展してきたか、今後どのように成長していくのか、企業視点を解読するのに役立ちます。
以下の3つのポイントから志望企業の強みを探ってみましょう。
- 社長のプロフィール、著書から強みを探る
- 収益構造から強みを探る
- 現在のステージを知る
社長のプロフィール、著書から強みを探る
会社の社長を知ることは、企業視点を掴む上で欠かせないことです。特にベンチャー企業であれば、社長の価値観、マインドがそのまま社風や企業の雰囲気に反映されていることが多いので重要となります。
企業ホームページで社長のプロフィール、メッセージを一度見ておくことはもちろん、著書がある場合はできる限り目を通しておきましょう。
その他、社長がSNSやブログをやっている場合は、どんな発言をしているのか、どんなニュースをシェアしているのか、どんなニュースに言及しているのかを必ずチェックしておきましょう。
これらは企業視点を掴む上では欠かせない情報の宝庫です。
共感した内容、自分との共通点をまとめておけば、面接での印象アップにつながりますし、他の応募者との差別化にもなります。
収益構造から強みを探る
「何で収益を上げているのか」「どうやって利益を得ているのか」を探りましょう。
例えば「Google」であれば広告、android OSなどで収入を得ています。アップル社であれば製品、アプリ、音楽などで収益を得ています。
このように同じIT業界でも収益構造が異なっており、収益構造を知ることによって、その会社の核となる部分、つまり「強み」を知ることができるのです。
収益構造から強みを探る
以下の4つの成長ステージの中で、志望企業が現在どの成長ステージにいるのかを探ることも大切です。
- 草創期
- 拡大期
- 変革期・多角期
- 成熟期
どのステージにいるかで、会社の現状や課題などが全く違ってくるからです。
企業のステージを把握することによって、
「企業の次のステージを目指す上で何をしなくてはならないか?」
「どんなことを求めているのか?」
「現状では何に困っているのか?」
といったことを把握できます。
そして企業が困っていることに共感し、困っていることを解決していくためには何が必要なのか、どんなスキルが求められるのか、といった視点を持たなければ最適な自己PRを考えることはできません。
企業情報の集め方【3つの方法】
企業研究をし、企業が求めている人物像を知るためには、その企業の情報を徹底的に収集しなければいけません。
情報を収集する方法として
- 転職エージェント
- インターネット
- 書籍
- 講演
この2つが挙げられます。
転職エージェントから情報をもらう
もっともおすすめしたいのが転職エージェントです。
転職エージェントとは、たとえばリクルートエージェントや
パソナキャリアのような、プロのアドバイザーによるサポートがあるサービスのことです。
転職エージェントの求人情報には、求人広告やHPでは伝えられていない貴重な非公開情報をごっそり持っています。
例えば、面接官の人柄や面接で見ているポイントなど、喉から手が出るほど欲しい情報を当たり前のように持っているのです。
これらの情報を利用しないで転職を活動をするのは、かなり損です。
だからこそ必ず、転職エージェントは利用し、さらに貪欲に希望企業の情報を収集しましょう。
インターネットから情報収集をする
企業ホームページであれば、「会社概要」「事業内容」「沿革」「経営方針」「社長メッセージ」「社長ブログ」「採用ページの社員の声」「ニュースリリース」「IR情報」には目を通しておくべきです。
その他、社長のSNSや転職サイトから情報収集をすることもできます。
例えば、のような大手の転職サイトであれば、社員の声や職場のインタビューなどが掲載されているので、社風や社内の雰囲気を知るのに重宝します。
書籍・講演から情報を得る
出版しているのであれば、書籍を読んでみるのもいいでしょう。
また社員、社長の講演があるのであれば是非、参加しましょう。
普通、講演にまで参加する人はいませんから、他の応募者と差別化することができます。