
ここでは、退職・転職理由、志望動機、自己PR、応募者からの質問など、面接での各段階における、注意点などをまとめて解説します。
このページで一つで面接対策が完結するよう、回答例や面接官の意図なども併せて解説しますので、面接を控えている方はもちろんのこと、これから転職活動を始める方も、参考にしていただければと思います。
退職・転職理由
退職に至った原因よりも前向きな目的を具体的に話す
例えば、営業のノルマが厳しくて転職を考えている場合、「ノルマが厳しいので転職を考えています」ではなく、
「現在も営業をしておりますが、単にノルマをこなすだけのではなく、計画、実行、検証、改善と、戦略をもった営業のスタイルを志しておりました。御社の募集内容を知り、御社でなら実現可能と考え応募しました」
上記のように前向きな転職理由として、応募先で実現可能な目的をアピールするようにする方が、評価してもらえます。
退職・転職理由を述べる時は、「前の会社も良かったが、もっと上を目指したいので、御社への転職を希望します」という意志を見せることが大切です。
前の会社、環境、人の批判はNG
「商材が悪く、全然力を発揮できなかった」「上司が頭の硬い人で、力を発揮できなかった」など、退職理由で会社批判や人物批判をしてしまうと「嫌だから辞めた」という印象を与えてしまいます。
前の会社の批判で終始すると、面接官は「入社してもまた同じ理由でまた転職するだろう」と考えて採用を躊躇します。
「応募企業では可能だが、前職では不可能なこと」を軸に応募企業への志望動機に即した転職・退職理由を述べるようにしましょう。
前の会社の良い点ばかり言うのはNG
何かしら前の会社の不満があったから転職活動をしているわけです。それにも関わらず、転職理由を聞かれて、前の会社に良い点ばかり話してしまうと、面接官は「良い印象を与えようと思って、耳障りのいいことを言っている」と判断し、採用を躊躇します。
退職理由が複数ある場合は一つに絞る
面接では限られた時間のなかで、自分をアピールしなければいけません。複数の退職理由を述べ、それぞれの理由に対して、一つ一つ質問を受けていては、面接のほとんどが退職理由の説明で終わってしまいます。
また、あれもこれもと退職理由ばかり述べてしまうと単なる悪口に聞こえてしまう場合があり、「愚痴ばかりいう人だな」という印象を持たれる可能性があります。
その意味でも退職理由は一つに絞って、自己アピールとなるようにしっかりと練っておくようにしましょう。
ネガティブな退職はポジティブに言い換える
寿退社や独立などの特殊な理由を除けば、退職理由は、ほぼ100%ネガティブな理由です。しかし面接で「上司が頑固で」「仕事が単調でつまらないので」なんて率直に言えば、「また同じ理由で退職するだろう」と思われ印象は最悪です。
重要なのは、ネガティブな退職理由をどのようにして工夫して、ポジティブに伝えるかです。
◆人間関係が嫌で退職した
⇒周囲としっかりコミュニケーションをとりながら仕事を進めていきたい
◆給料が低い
⇒成果を正当に評価してもらえる環境で働きたい
◆上司と合わない
⇒若くて上昇志向のある上司と新しいことにチャレンジしていきたい
◆ノルマがきつい
⇒ノルマがあることでモチベーションアップにつながるので大切だと思います。しかし、私は顧客一人一人にもっと時間を割き、信頼関係を築いていくような仕事がしたい
◆サービス残業が多い・プライベートの時間が持てない
⇒効率的に働き、短時間でより高い成果をだせるように成長したい
◆仕事が単調でつまらない
⇒より挑戦的な環境で自分を成長させたい
◆勤務地が遠い
⇒通勤時間を短縮し仕事にもっと集中したい
※参考:ネガティブな退職理由をポジティブに!ありがちな退職理由の言い換え例を紹介
志望動機
志望動機と転職理由の違いを把握した上で、志望動機を語る
例えば、「志望動機を教えてください」と質問されているのに、「前職では上司の理不尽でした。正当に評価してもらえる企業が良いと思い、志望しました」といったように回答してしまうケースです。
これは単なる転職理由で志望動機ではありません。志望動機と転職理由は似て非なるものです。
志望動機と転職理由の違いは以下の通りです。
例)業界唯一の技術力に魅力を感じ御社を志望しました
【転職理由】=辞めたい・辞めた理由、なぜ転職したいのか、なぜ転職したのか
例)現状に甘んじて新しいことに挑戦しようとしない保守的な社風では、自分が成長できないと思い、転職を決意しました
志望動機を聞かれた時は、シンプルに「なぜ、入社したいのか?」、業界の魅力、企業の魅力、仕事内容の魅力などを語るようにしましょう。
※参考:志望動機と転職理由の違いとは? 混同させていはいけない志望動機と転職理由
「好きだから」「昔から好きだった」という志望動機はNG
「御社の○○という商品が好きなので志望しました」といった志望動機を語っても評価されません。「好き」というのは主観的なものであり、いくら好きだと語っても、面接官はどれぐらい好きなのか推し量ることができません。
また、入社しようとしている企業の商品が好きなのは当たり前であり、志望動機として語るほど、特別なことではありません。「御社の○○という商品が好きなので志望しました」という、誰でも語れる志望動機を語ったところで、面接官は評価してくれないのです。
「御社の○○という商品が好きなので」とアピールしたい場合は、別の志望動機を一緒に語るようにしましょう。
例えば、「御社の事業で私の経験を活かせると思ったので志望動機しました。また御社の商品が好きで、商品の魅力や欠点など、商品知識も豊富であり、この知識も御社で生かせると思っております。」といったように。
※参考:転職面接で「好きだから」「昔から好きだった」という志望動機はNG
「社会に役立つ仕事がしたい」という志望動機は注意
「社会に役立つ仕事がしたいので御社を志望しました!」
一見真っ当な志望動機にように思えますが、転職面接でこれを語っても評価されません。そもそも、違法行為を行っている企業を除いて、社会に役立っていない仕事など存在しないからです。また、企業が求めているのは、福祉精神旺盛な人ではなく、会社の利益に貢献してくれる人です。
「社会に役立つ仕事がしたい」という趣旨の志望動機を語るときは、もう少し具体的にする、どう社会に役に立ちたいのかを伝えることで、面接官も納得してくれるかもしれません。
例えば、「人と直に関わることで、社会に役立つ仕事がしたい」「御社の一員になり、社会が抱えている問題を解決したい」といったように。
ただし、限定的なケースですので、「社会に役立つ仕事がしたい」と語るよりも別の志望動機を語る方が得策です。
※参考:「社会に役立つ仕事がしたい」という志望動機を語る際の注意点
「成長させて欲しい!」という志望動機はNG
「御社で成長したい!」「御社に入社してスキルを磨きたい!」という志望動機は、一見、何も問題ないように思えますが、NGです。
まず、企業は学校ではありません。企業はあなたをスキルを経験を身につけさせるために存在しているわけではなく、お金を稼ぐために存在しているのです。「御社で成長したい!」などどいえば、「学生気分が抜けていない」と判断されます。
企業が社員に求めていることは、利益を上げることです。そして、利益を上げるために社員は自発的に成長するべきであり、企業が特別関与することではないのです。稀に、資格取得支援やMBA取得支援といった福利厚生を用意している企業がありますが、目的は社員に資格を取らせ、利益を上げてもらうためです。
「御社で成長したい!」ではなく、「御社で成長し、利益に貢献します」といった方向性で話すようにしましょう。
※参考:転職面接の志望動機で「成長させて欲しい」は不採用になる!
自己PR
職歴紹介や転職理由の繰り返しにならないように注意する
せっかくもらった時間なのに、また同じことを繰り返し話してしも何の意味もありません。「それ、さっきも話したよね」と、面接官からつっこまれてしまいます。
また面接官は、応募書類や面接での他の質問によって、既に、応募者の情報を得ています。「自己PRをしてください」と言われた時には、まだ伝えていない人間性に関することや、仕事のこだわりや姿勢、応募企業への熱い想いなど、他の魅力などを話すようにしましょう。
第二新卒であれば、ポテンシャル、熱意、やる気をアピールすると効果的です。
長すぎず、短すぎないように注意する
「自己PRを1分でお願いします」「3分でお願いします」といったように時間を指定されているならそれを守って自己PRを伝えなければいけません。
時間を指定されない場合は、2分~3分でまとめましょう。逆に、30秒で終わってしまったり、5分も10分もだらだらと話してしまうと、コミュニケーション力がない、準備不足などと、悪い評価を受けることになります。
同職種に応募する際にアピールするべき3つのこと
第二新卒が同職種に応募する場合、採用担当者は、
「なぜ、わざわざ短期間で同職種に転職するのか?」
「同じ職種に転職するということは、労働条件や人間関係で何か問題があったのだろう」
という疑問を持ちます。この疑問を払拭するために、以下の3つのことをアピールしましょう。
- 前職と応募企業の明確な違い
- 応募企業だからこそできること
- 即戦力として活躍できることアピールする
※参考:第二新卒が同職種に応募する際にアピールするべき3つのこと
「したいこと」ではなく「できること」をアピールする
面接では、「御社で○○をしたい」「御社で○○の業務に携わりたい」など、「したいこと」を熱心に語りがちです。しかし採用側がもっとも聞きたいことは、応募者の「したいこと」ではなく、「できること」です。
面接官が知りたいのは、「何ができるのか?」「どんな業務をこなすことができるのか?」「何をして売り上げに貢献してくれるのか?」についてです。
もちろん第二新卒であれば、スキルや経験がそれほどないため、入社してすぐに利益に貢献することはできないでしょう。しかし、これまで経験してきたことのなかで、応募企業で生かせる経験やスキルは何かしらあるはずです。
自己分析を入念に行い、「応募企業で自分は何ができるのか?」を語れるようにしましょう。
「頑張ります!」とやる気をアピールする際の注意点
「スキルや経験は乏しいですが、とにかく御社で頑張ります!」といったようにやる気をアピールする際は、「何をどう頑張るのか?」具体的なプランも一緒に述べるようにしましょう。
例えば、「入社まで、30日あります。それまで業界、業務について勉強し、1日でも早く戦力になれるように頑張ります」といったようにです。
何の計画や具体性もなく、ただ「頑張ります!」とだけアピールしてしまうと「頑張るのは当たり前ですよ」と返させてしまいます。これでは何のアピールにもならないどころか、面接対策をしてきていないとして、評価が悪くなります。
質問集と回答例
「急な残業や休日出勤にも対応できますか?」
「対応できます」と回答する場合は、「前職では、急な残業、休日出勤は当たり前のようにありましたので、問題なく対応できます」といったように、急な残業や休日出勤に対応できる根拠も併せて伝えるようにしましょう。
また「対応できません」と回答する場合、面接官が納得できるような対応できない理由を伝える必要があります。
例えば「親の介護があるので」「妻も仕事に出ており、私だけが仕事を優先することは難しいので」といったように、面接官が「それならば仕方がない」と思うような理由を回答しましょう。
できるだけ対応いたします。そのような緊急を要する事態であれば、他のよりも仕事を優先するべきだと思います。
前職でも、終業後や休日に、緊急を要する仕事が入ることがありましたので、そのような事態に備えること、対応することは慣れています。
※参考:面接質問「急な残業や休日出勤にも対応できますか?」に対する回答の注意点・回答例
「内定を出したらいつから入社できますか?」
応募者の入社意志を改めて確かめるための質問です。回答するときは、具体的な入社日(2週間後、1ヶ月後など)とその理由をはっきり回答しましょう。
例えば「今、担当している業務の引き継ぎをしっかりと行い、責務をまっとうしたいので、1ヶ月は必要です」といったように回答しましょう。
また、入社意欲をアピールするために、「明日からでも入社できます」と返答するのはNGです。在職中の方であれば、必ず引継ぎ業務があり、それをバックレるわけにはいけません。また、企業側も、新入社員を入れるための準備があるので、次の日に出社されても迷惑です。
離職中であっても、1週間、2週間、猶予を持たせて、入社可能日を回答するようにしましょう。
1ヶ月後には入社できるかと思います。本来でしたら「明日からでも」とお答えしたいことろなのですが、現在は在職中であり、しっかりと引き継ぎを完了し、責任をまっとうしたうえで退職したいと思っております。
しかし、引き継ぎの問題などで、この1ヶ月よりも長引きそうであれば、もう少し短期で退職できないか、現金勤務先と交渉してみたいと思います。
※参考:第二新卒面接「内定を出したらいつから入社できますか?」の回答の注意点と回答例
「会社都合退職となっていますが、詳細について教えてください」
会社都合退職の場合、「会社に問題があったのか?」「本人に問題があったのか?」を探るため、詳細を聞かれる場合があります。
基本的に、正直に答えましょう。クビになった、リストラされた場合であっても、本人に100%過失があったわけではありません。
ただし、「会社のお金を着服した」「上司と殴り合いのケンカをた」「不正を働いた」などの場合は、例外です。正直に答えると「自社でも問題を起こすのではないか?」と不安がられます。
会社が台湾の企業に買収されまして、会社自体を台湾に丸ごと移転することが決まりました。こちらからは幹部クラスの社員が行くことになり、それ以外は、全て買収元の企業の社員で補うとのことで、退職を言い渡されました。
非常にやりがいのある仕事であり、これからもっと頑張ろうと意気込んでいた矢先の出来事だったので、残念な気持ちです。
しかし、自分を成長させるための試練なのだと言い聞かせ、次に向かって気持ちを切り替えています。
※参考:「会社都合退職について詳しく教えてください」と聞かれた時の注意点と回答例
「応募条件を満たしていないようですが?」「必須資格を持ってないようですが?」
必須条件とされているスキルや経験を持っていないことを、面接で指摘された場合は、経験が足りないことを率直に伝え、それをどう補っていくのかを具体的に伝えましょう。
また、応募に必須の資格を持っていない場合は、資格取得までの具体的な計画を述べましょう。
確かにおっしゃる通り、今回の求人で御社が求める「WEBデザイナーとしての実務経験3年以上」という資格を保有していません。
実務としてのデザイン経験はありませんが、私は10年前から独学でHTML、CSS、javascript、PHPなどの勉強をしており、御社が手掛けているサイトであれば、制作できると自負しております。
もちろん足りないスキルや経験もあると思いますが、その点は、休日を利用して勉強したり、先輩に聞くなどして、全力で身につけていきたいと思っております。
※参考:応募条件を満たしていない、必須資格を持っていないことを面接で聞かれた時の対処法
「希望職種に就けない可能性もありますが?」
「希望職種に就けない可能性もありますが、大丈夫ですか?」といったように質問された場合は、素直に承諾し、柔軟性、適応力をアピールしましょう。
企業はあくまで利益を追求する組織です。希望の職種に就けないからといって、「それでは辞退させていただきます」「どうにかなりませんか?」という回答は認められません。(この質問で入社したくなくなったのであれば問題ありません)
会社側の意向を受け入れる柔軟性や適応力があることをアピールした上で、入社後、希望職種に就くための意気込みを伝えましょう。
企業で働く以上、自身の希望が通らないことは重々承知しております。もし、御社の視点から見て、私が活躍できる仕事が他にあるのでしたらお受けししたいとおもいます。
そこでしっかりと結果を出してから、自分の希望を実現するために、社内公募制を活用する、もしくは人事面談の際に希望を伝えるなどして、次に進めるようにしたいと思います。
※参考:「希望職種に就けない可能性もありますが?」と面接で質問された時の回答例
「慎重に考えてから行動するタイプですか、即行動に移すタイプですか?」
応募企業がどのよな人材を求めているのかを把握した上で、回答するようにしましょう。例えば、求める人物像に「フットワークの軽い人」と掲載されているにも関わらず、「私はじっくり考えてから慎重に行動するタイプです」と回答してしまえば、企業が欲しい人材とは異なってしまいます。
また回答する時は、慎重派か即行動派だけでなく、「なぜそう思うのか?」といった回答の根拠を具体的なエピソードも交えて回答しましょう。
私は仕事上では、即行動に移すタイプです。
先日、私が販売した商品に欠陥があったと苦情があったのですが、事実確認の前に、私はすぐさま菓子折り持ってお客様にお詫びに伺いました。その後、しっかりと原因究明を行いました。結局、当社のミスではないことが判明したのですが、この対応により、そのお客様は一層当社の商品を気に入っていただきました。
もちろん何も考えずにすぐに行動する、ということはなく個々の状況をきちんと見極めることはします。しかし基本的には、やはりあれこれ考えて動けなくよりも、まずは行動することを心掛けています。
※参考:「慎重に考えてから行動するタイプですか、即行動に移すタイプですか?」と面接で質問された時の回答のポイントと回答例
「本日は仕事を休まれたのですか?」
離職中なら、「離職中です」と答えましょう。在職中の場合は、「有休を取得した」と答えるのがベストです。その他、振替休日を取得しているなら、そのことを正直に話しても問題ないでしょう。
間違っても、「仕事をサボりました」「会社が近いので、仕事の途中で抜け出してきました」といった回答はしないようにしてください。仕事を平気でサボる人だと判断されれば、面接官は採用を躊躇します。
※参考:「本日は仕事を休まれたのですか?」と面接で質問された時の回答ポイント・回答例
「5年後どのようになっていたいですか?」
似たような質問に、「キャリアプランを教えてください」「夢・目標を教えてください」といったものがあります。第二新卒場合、ポテンシャルを確かめるために、このような応募者の将来の姿に関する質問は、高確率で聞かれます。
まず、「結婚したいです」「一戸建てに住みたいです」など仕事に関係ないのないことはNGです。そのほか、仕事に関係のない資格やスキルの話もNGです。
ポイントは以下の2つです。
- 仕事上の展望と企業での展望を話す
- 企業の方向性と一致した5年後の願望を話す
例えば、企業の方向性が、国内事業を拡大させていく方に向いているにも関わらず、「御社のサービスを海外に広めたいです」と語ってしまえば、企業の方向性と一致していない、と判断されかねません。
企業研究をしっかりと行い、企業がどのビジネスをどのように展開していくつもりなのか、力を入れているビジネスは何なのか、といった企業の方向性を把握しておくようにしましょう。
5年後ですと私は31歳になり、社会人経験は9年になります。その時には、自分の仕事のことだけでなく、後輩や部下にも気を配り、組織、チーム全体で業績を上げていく立場についていたいと思います。
具体的には、10名前後のメンバーを率いるプロジェクトリーダーとして、自分の業績とチームの業績の両方に責任を持つ立場で活躍できればと思います。
※参考:「5年後どのようになっていたいですか?」と面接で質問された場合の回答の注意点と回答例
「仕事での失敗談を教えてください」
面接官が応募者の失敗談を聞くのは
- 仕事に対する問題意識の高い人間かどうか?
- 業務に対する責任感を持っているか?
この2つを確かめるためです。
「仕事で失敗したことはありません」と回答のするのはもちろんNGです。誰にでも必ず、失敗はあるもので、その失敗を自覚していない無責任な人だと判断させる可能性があります。
また、「大きな失敗はない」「担当者の名前を間違えたぐらい」といった表現をするのもNGです。企業にとって小さなミスは重大なミスに繋がる恐れがあります。どんな失敗であっても、面接官は「○○くらい」と受け止めている応募者に仕事を任せようと思いません。
ポイントは「失敗をどう解決したか?」「再発防止のためにどのような努力したか?」を話すことです。
失敗をどう解決・克服したかに加え、再発防止に努力したこと、ミスがきっかけで業務改善に取り組んだことなどのエピソードも併せて説明し、「失敗を糧に成長できる」と自己アピールすること大切です。
入社して間もない頃、私の手違いで得意先への納品が遅延してしまったことがあります。上司の許可を得て、得意先に駆けつけ、作業を手伝いました。改めてお詫びにいくと、先方から逆に感謝されて何とかなりました。しかし、それを機に納品作業の流れを見直し、業務効率の改善をすることができました。
また、この失敗を機に、日常業務の一つずつが持つ、影響の大きさを認識するようになったと思います。
※参考:「仕事での失敗談を教えてください」と面接で聞かれた時の回答ポイント・回答例
「長所と短所を教えてください」
「長所・短所」は聞かれる可能性が高い質問なので、しっかりと準備しておくべきです。
ポイントは以下の3つです。
- 第三者が納得できるよう、客観的に説明する
- 「長所を仕事でどう活かすか?」「短所をどのようにカバーしていくつもりか?」をアピールする
- 応募先の職場の業務と関連しやすいエピソードを選ぶ
また、「足が速い」「背が高い」など仕事に関係のない長所、短所、「一度落ち込むとなかなか立ち直れない」「朝が苦手」「飽きっぽい」といった業務に支障をきたすことを予測させる内容や表現はマイナス評価をされてしまうのでNGです。
仕事に対する集中力が私の長所です。ただ熱中すると、つい時間を忘れてしまう傾向があるのが短所でもあります。気づくと残業の時間帯になっている時もあります。細かい作業は一気に仕上げた方が精度も効率もあがるので、その点は評価されているのですが、不要な残業を削減することが努力目標です。
※参考:「長所・短所」を面接で聞かれた時の回答のポイント・回答例・NG回答
「プライベートの過ごし方を教えてください」
「プライベートの過ごし方を教えてください」
「休日は何をしていますか?」
面接官はこの質問で、応募者の日常から以外な一面があるかどうか、仕事に支障がでそうな趣味、生活習慣を持っていないかを探ります。さらに面接官によっては、ライフスタイルや信条が自社の方向性や雰囲気とマッチしているかどうかまで見ている場合もあります。
基本的には、率直に自分の趣味や打ち込んでいることを話せば問題ありません。評価アップを狙って、全く興味のない趣味を語ったり、してもいない自己啓発の話を無理にする必要はありません。
仕事を安定的に続けているため、仕事へのモチベーションを保つためには、オンとオフの切り替えが大切です。仕事に直結しない趣味などを語ったからといってマイナス評価になるということはありません。
ただし、次の3つに関する回答はマイナス評価となる場合があります。
- 業務に支障が出る趣味、ライフスタイル(朝まで飲み歩く、アイドルの追っかけで頻繁に地方に行くなど)
- 副業に関すること(基本的に企業は副業を推奨しない)
- 業務に全く関係のない資格に関すること
応募企業での業務に全く関係のない資格について話してしまうと、「本当のは他にやりたいことがあるのではないか?」と思われ、志望意欲を疑われます。
休みの日は、スポーツジムに通うようにしています。「仕事ができる人はジムに通っている」というのを本で読んだことがあり、「とにかく真似てみようと」と思い、ジムに通い始めました。通い始めて1年ぐらいになるのですが、仕事のストレスも上手く発散できるようになりましたし、仕事に対するモチベーションも保てるようになりました。健康維持のためにもなると思いますので、今後も継続していきたいと思っています。
※参考:「プライベートの過ごし方を教えてください」と面接で質問された時の回答ポイントと回答例
「他の企業の応募状況、選考状況を教えてください」
複数の企業に、同時に応募しながら転職活動を進める方が大半だと思います。面接官はこの質問で、「応募者のなかで、自社がどれぐらいの志望度なのか?」を確認します。
基本的に、正直に、複数の企業に応募ていることを伝えましょう。その上で「御社が第一志望であること」「なぜ、第一志望なのか?」を伝えましょう。
面接官も、応募者の複数の企業に応募していることは、把握しています。「御社しか受けていません」などと嘘を言う必要はありません。(本当に1社しか応募していない場合は、正直に話し、その理由を回答しましょう)
※参考:面接で他の企業の応募・選考状況を聞かれた時の回答の注意点
「前職での人間関係はどうでしか?」
会社という場では、人間関係のトラブルがあったり、苦手な人、嫌いない人がいるのが、当たり前です。あなたが「合わない人とどのように合わせたのか」「どのように合わせる努力をしたのか」を明確に伝えることが大切です。
合わない上司や同僚はどの職場にでもいるものです。しかし合わない人ともうまく仕事をしていくのが社会人には求められます。上司や同僚と日常の業務や会議中、飲みの席でどのように接してきたのかを具体的に話すのがベストです。
また「率先して幹事を務めていた」といったように、仕事に直接関係のないことでも人間関係を良好に保つためにとった対応であれば大丈夫でしょう。
「上司と意見が合わないこともありましたが、その場合でもお互いが理解できるまで話し合い、納得をした上で仕事をすることができました」
【回答例2】
「同じチームの同僚が何を考えているのか聞き出すため、ランチに誘い、一対一で話を聞くように心がけていました。個人的な相談を受けることもよくあり、良い関係が築けたと思います」
応募者からの質問(逆質問)
最後の自己アピールのチャンス
「最後に質問はありますか?」この質問に込められた意図は「応募者が本当に伝えたいことを伝えていないのではないか」「大事なことを説明し忘れていないか」ということの確認です。
最後の質問の場は「最後に伝えきれなかったことを話すチャンス」だと思いましょう。
特に第二新卒の場合は、「またすぐに辞めるのではないか?」という疑念を最初から持たれていますので、その疑念を払拭できるような質問が望ましいです。
質問のポイントとしては次にようになります。
- これまで話した内容と辻褄が通る質問
- 入社意欲・仕事への意欲がアピールできる質問
「未経験から入社した方で、現在活躍している方はどのような方でしょう? 仕事に対する姿勢に関して何か特徴があったら教えていただけますでしょうか?」
【質問例2】
「本日お伺いした話で、ますます入社したいという思いが強まりました。もし可能であれば、この面接の後で社内見学をさせていただけないでしょうか。雰囲気だけでも味わたいと思いまして。」
質問は事前に用意しておく
面接では例外なく質問があるかどうかを聞かれます。その場で無理に考えようとしても的外れな質問をしてしまい、ネガティブな印象を与えるだけです。
「どんな人と一緒に仕事をするのか?」「どんな仕事をするのか?」といった入社後の自分の姿を具体的にイメージしてみると質問が見えてきます。
あらかじめいくつかの質問を用意して、面接に臨むようにしましょう。
「特に何もありません」はNG
最後の質問は入社意欲を問われる場でもあります。「特に何もありません」といったように答えてしまうと、興味がないのか、と思われてしまいます。
それまで素晴らしい自己PRを語ることができたいとしても最後にやっぱり興味がないのか? と思われ印象も悪くなります。
当たり障りのない質問はNG
例えば、「本日の選考結果について、いつ頃ご連絡いただけますでしょうか?」といった、いかにも当たり障りのない質問です。
応募先の企業について何も言及していませんので、アピール力に欠けますし、最後のアピールの場でわざわざ質問するべきことではありません。
ネガティブな質問は聞き方を工夫する
「残業はどれぐらいありますか?」
「残業代はしっかりと支給されますか?」
「休日出勤はどれぐらいありますか?」
といった質問もできれば避けましょう。
残業時間や給与については働く上で知っておくべきとても大切なことで、この質問でネガティブな印象を持つことが事態本来あってはならないことです。
しかし現状、こういった質問は「働く意欲がないのか?」と思われ、ネガティブな印象を与える場合が多いのです。
また、それまで「一所懸命働きます」といったような入社意欲のアピールと辻褄が合わなくなってしまう場合もあります。できればこのような質問は避けた方がいいです。
※参考:面接で具体的な残業時間・休日出勤数をうまく聞き出す方法
ネットで調べれば分かる質問はNG
業務内容や売り上げ額、従業員数など、会社のHPや求人広告を見れば分かる質問は絶対にしてはいけません。企業研究をしっかりとしていないことをアピールしているようなものです。
職種に関係ない質問はNG
ディレクター職を受けているのに「入社後にデザイナーに職種を変更することは可能でしょうか?」といったように応募している職種に関係のない質問をするのはNGです。
面接官に「本当は別の仕事をやりたいのではないか?」と思われ、これまで一生懸命アピールしてきたことが台無しになってしまいます。
その他面接での注意点
第一印象に気をつかう
面接で第一印象はとても大切であり、「第一印象を制するものは面接を制す」と言っていいほどです。一次面接や二次面接など、現場社員が面接官を務める場合は、特に第一印象は重要です。
ほとんどの企業では、「○○の経験と○○のスキルがあれば採用」といった明確な採用基準がありません。面接を行い、不採用の明確な理由が見当たらなければ、「一緒に仕事をしても問題なさそうだ」「素直に言うことをきいてくれそうだ」「頑張ってくれそうだ」といった印象で採否が決まる場合があります。特に現場社員が面接官を務める面接では。
第一印象は会って15秒ほど決まると言われています。そしてここで決まって第一印象を覆すのは難しく、話す内容にまで影響を与えます。どれだけ志望動機や自己PRを完璧に用意してきても、第一印象が悪ければ、面接官には響かない可能性があるのです。
髪型、服装、姿勢、話し方、表情、身体の動きなど、あらゆることに気を配り、第一印象でマイナス評価を受けないようにしましょう。
※参考:たったこれだけ!転職面接を成功させるための2つのコツ
「ブラック企業」という単語は極力口にしない
「私が勤めていた会社はブラック企業で……」といったように、面接の場で“ブラック企業”という単語は極力、口にしないようにしましょう。
人によって、ブラック企業の基準が異なります。毎日終電帰りがなのがブラック企業なのか、バレないように法律違反をしちえる企業がブラック企業なのか。その捉え方が異なるため、「前職はブラック企業だ」と言い張っても、「それぐらいじゃブラック企業とは言えないね」と、面接官に返されてしまう可能性があります。
軽々しくブラック企業がどうのこうのと口にすると、「入社したらうちもブラック企業呼ばわりされてしまうのではないか」と面接官に警戒されてしまうのです。
また、労働条件が第一優先の人だと判断される場合もあるので、ブラック企業という言葉、極力口にするべきではありません。
※参考:なぜ面接で「ブラック企業」という単語を口にしてはいけないのか?
専門用語・業界用語・ビジネス用語・横文字を使うときの注意点
面接では、相手の立場、どの業界、どの職種、どの役職なのかを、考慮した上で、どういった用語を使って話すかを考えるようにしましょう。
例えば、前職の業務内容で、
といった説明をした場合、面接官が同業界の人であれば、理解してもらえますが、異業界、異職種の人であれば、「SEO」や「リスティング」「PV」などの専門用語は理解できません。
面接官が理解できない専門的な業界用語や、意味が分かりづらい「フレームワーク」や「ミーシー」といった言葉を面接で使ってしまうと、「何を話しているかよく分からない人」「コミュニケーション能力がない人」「配慮がない人」と判断される場合があります。
※参考:面接で専門用語・業界用語・ビジネス用語・横文字を使うのはNG
「ご存じないかもしれませんが……」と前置きするのはNG
面接でのしゃべりだしの際、「ご存じないかもしれませんが」と頭に付け加えてる方がいますが、面接官は、この言葉を使われると、バカにされているような感じになりイラッとします。
わざわざ、「ご存じないかもしれませんが……」を付け加えるということは、その裏に「あなたの知らないことを話してあげますよ」「あなたはどうせ知らないでしょうが」といった気持ちがあるからです。それが見え透いているようで、面接官はバカにされているような気持になるのです。
「ご存じないかもしれませんが……」をつけなくても、話に支障がでることはありません。「ご存じだとは思いすが……」も同様です。余計ない言葉はつくわえないようにし、余計なところで自身の評価を下げないように注意しましょう。
※参考:なぜ面接で「ご存じないかも知れませんが」と言ってはいけないのか?
ネットの口コミについて言及するのはNG
「毎月40時間以上の残業が当たり前だと、ネットの口コミサイトで見たのですが、実際どうなのでしょうか?」といったように、ネットの口コミについては面接で言及するべきではありません。
口コミがどうのこうのという話をすると、「ネットに書き込まれていることを鵜呑みにしてしまう情報収集力が乏しい人」と面接官に判断させる場合があるからです。
また、面接官からすれば、まるで会社のあら探しをするかのようなマイナス視線での質問は、非常に気分が悪いものです。そのため、「デリカシーがない人だ」と判断される場合もあります。
転職者向け口コミサイトは、求人広告や企業ホームページからでは得られない貴重な情報を得られます。しかし、企業の採用担当者は、そういったサイトにネガティブなイメージを持っていることがあるため、面接で口コミサイトの話題は極力さけるべきです。
※参考:面接でネットの口コミについての質問は絶対にNG!その理由とは?
「最後にアピールしてもいいですか?」最後の自己PRはNG
「最後にアピールしてもいいですか?」「最後に自分の気持ちを伝えさせてください」といったように、面接の最後に自己PRを述べても、面接官は聞いていません。
もちろん一生懸命聞くふりをしてくれますが、基本的に面接官は自分が聞きたいことにしか耳を傾けません。質問してもいないのに応募者が勝手に話すことなので、ほぼ聞いていないのです。
自己PRをしっかりと面接官に伝えたいのなら、面接官に質問されたその時に、しっかりと回答するようにしましょう。