職種・業種が変わる転職のことをキャリアチェンジといいます。
このキャリアチェンジのように未経験の職種・業種に挑戦するのは一般的に難しいと言われることがあります。
ここでは「職種・業種が変わる転職がなぜ厳しいといわれるのか?」その理由を解説するとともに、
職種・業種を変える転職を成功させる方法についても紹介します。
職種・業種が変わる転職(キャリアチェンジ)はなぜ厳しいといわれるのか?
理由は以下の2つです。
- 即戦力にならないから
- 「今の会社で異動するべきではないのか?」という疑問を持たれるから
詳しく解説していきます。
理由1:即戦力にならないから
中途採用では、即戦力となる人を採用するケースがほとんどです。
キャリアチェンジを考える人は、当然、業務未経験か業種未経験であり、即戦力にはなりません。
前職でのスキル・経験を自己PRに使えないため、独学で取得した知識や、仕事への熱意、ポテンシャルなど、アピールしにくい要素をアピールしなければいけないのです。
また「未経験歓迎」の求人に応募する場合であっても、本当の未経験者は不利になることがあります。
なぜなら経験者が応募してくる可能性があるからです。
経験者と同じ選考枠を争う可能性も
さらに新卒とは違い、転職市場は様々なスキル・経験を持った人が存在します。「未経験歓迎」の求人にも経験者が応募してくる可能性があるのです。
同じ年齢・素養の人だったら、未経験の人よりも、経験者を企業は採用します。その方が、教育コストが少なく済むからです。
このように転職市場では、同じ求人に経験者も応募してくる可能性がありその場合、未経験者は不利になります。
これもキャリアチェンジが厳しい理由の1つでもあります。
理由2:「今の会社で異動するべきではないのか?」という疑問を持たれるから
職種・業種が変わる転職が困難である理由は、採用側に「なぜ、今の会社でその職種を目指さないの?」「異動しないの?」という疑問を持たれるからです。
一般的に、どんな会社でも異動願を出すことはできます。
それにも関わらず、転職を希望するのは「職種を変えたい以外に理由があるのではないか?」と思われるのです。
説明の仕方
「今の会社に希望の職種・業種がない」という場合、説明は簡単です。「就きたい職種・業種が今の会社にはない」と説明すれば、納得してもらえます。
一方で、希望の職種が今の会社にある場合は、「今の会社で異動すれば?」という疑問を払拭できる弁明が必要です。
たとえば、「異動願を届けて、1年経過するが異動させてもらえる気配がない」「過去にその職種に異動できた前例がない」など、採用側も納得できるような理由を用意するようにしましょう。
職種・業種が変わる転職(キャリアチェンジ)を成功させるためには?
職種・業種が変わる転職(キャリアチェンジ)は厳しいと解説しましたが不可能ではありません。
キャリアチェンジの転職を成功させるために心がけることは、次の3つです。
- 応募職種で生かせるスキル・経験は惜しみなくアピールする
- 職種・業種について情報収集や勉強していることをアピールする
- 未経験者やスキル・経験が浅い人だけが利用する転職サービスで求人を探す
応募職種で生かせるスキル・経験は惜しみなくアピールする
現職・前職で職種で得たスキル・経験のなかで、応募職種でも生かせることがあれば、それを惜しみなくアピールするようにしましょう。
たとえば、営業職からマーケティング職に応募する場合、
営業職で学んだ、顧客のニーズを把握する能力、データだけでなく実際のお客様から直接話を聞くことの重要性などは、マーケティングの仕事でも存分に生かすことができます。
他にも前職・現職で培ったスキル、得た経験のなかで、次の仕事で生かせるものは、探せばたくさん見つかるはずです。
生かせるスキルや経験をアピールできれば、「すぐに戦力になってくれそうだ」と判断してもらえます。
職種・業種について情報収集や勉強していることをアピールする
たとえば、インターネット広告会社に応募する場合、
「インターネット広告について勉強している」
「独学でWEBサイトを作ってインターネットについて勉強している」
「関連資格の取得にはげんでいる」
など、職種・業種について情報収集や勉強していることをアピールしましょう。
これらをアピールすることで、仕事に対する熱意をアピールでき、「業務経験はないが、すぐに活躍してくれそうだ」とポジティブな評価をしてもらえます。
未経験者やスキル・経験が浅い人だけが利用する転職サービスで求人を探す
経験者が多い転職サイト・転職エージェントを利用してしまうと、経験者と採用枠を争うことになります。
経験者と同じ採用枠を争わないためには、未経験が多く利用する転職サービスを利用しましょう。
たとえば、20代で業務経験がない人や第二新卒の人を対象にした転職サービス「第二新卒AGENTneo」であれば、業務経験が豊富な人はほとんど利用していません。
また、求人のほとんどが「未経験歓迎」です。即戦力を求める企業はほとんどないので、採用されやすくなっています。
このような転職サービスを利用して求人を探せば、職種・業種が変わる転職(キャリアチェンジ)でも、充分に可能です。
未経験者やスキル・経験が浅い人だけが利用する転職サービスの一例
マイナビジョブ20's(マイナビが運営する20代専門の転職エージェント。未経験歓迎求人が多い)
- ハタラクティブ
(20代のフリーターや第二新卒を対象にした転職エージェント。業務経験がない人を多く利用している)
- ウズキャリ
(20代のフリーターや第二新卒を対象にした転職エージェント。業務経験がない人を多く利用している)
20代であれば、キャリアチェンジは厳しくない
20代であれば、キャリアチェンジは厳しくはありません。
なぜなら20代であれば、
- 未経験歓迎の求人が豊富にある
- 未経験者やスキル・経験が浅い人だけが利用できる転職サービスが豊富にある
からです。
20代の場合、未経経験でも「知識やスキルの吸収が早いはず」と判断してもらえることや、「若手なら未経験でも欲しい」という企業がたくさんあります。
そのためスキルや経験がなくても、ポテンシャルさえアピールできれば充分に採用してもらえるのです。
逆に、30代になると即戦力としてのスキル・経験、マネジメント経験がほぼ確実に求められるようになるので、キャリアチェンジは厳しくなります。
あなたが今20代なら、キャリアチェンジは今のうちにしておくべきです。