
私は新卒で入社した会社を半年後で辞めました。この記事ではその体験をありのままに紹介します。
8月末、会社を退職する
4年生大学を卒業し、多くの人がそうするように就活をしましたので、入社日は当然、4月です。
新卒一斉入社です。
そして入社から5ヶ月後。
8月の頭に「会社を辞めます」と上司に伝えました。
引き止められることや退職理由を聞かれることはなく、すんなり了承してもらいました。決してブラック企業だったわけではないのですが、辞める人が多い会社だったので、新卒が半年で「辞める」と言い出しても驚きはほとんどなかったのでしょう。
会社でやっていたことは研修と雑用だけだったので、仕事の引継ぎや取引先への挨拶などはありません。退職日までいつも通り雑用をこなすだけでした。
「トラブルや面倒ごとは何もないはず」そう考えていたのですが、1つだけ面倒なことが起きました。社長に、直々に呼び出されたのです。
社長に呼び出され、怒鳴られる
内線で呼びされて社長室に向かいました。
社長室の扉をノックすると、「おう!」とドスのきいた声が部屋のなかから聞こえます。ちなみに社長はもともと自衛隊にいた人で、いわゆる体育会系です。悪い人ではないのですが、声が大きく、言葉がキツイく、高圧的なので私は苦手でした。そんな社長に直々に呼び出されるわけです。
ビビりながら社長室に入ると、いつもに増して鬼の形相の社長がどっしり座ってこちらを睨んでいます。
そして社長は怒鳴るような口調で話し始めました。
自分:「かくかくしかじかで……」
社長:「次の会社は決まってるのか?」
自分:「いえ、これから転職活動を始めます」
社長:「ああそう(呆れ顔)。まあ、お前みたいな忍耐力のないやつ、どこも雇ってくれないだろうけどな。それよりお前を採用するのにいくらかかったと思ってんだ。完全に赤字だよ。お前なんか採用しなければよかったよ」
自分:「すみません……」
社長:「まあ、お前のことなんかしらねえけど。もういいぞ」
自分:「すみません。失礼します」
というように怒鳴られたのです。
殴られるか、もしくは「辞めさせない」「賠償金払え」と言われるかと思ったのですが、そういったことはありませんでした。おそらく「辞めるのは別にいいけど、最後に言いたいことは言わせてもらう」ということだったのです。
社長が1人の新入社員を覚えており、わざわざ時間をとってくれたのです。
ある程度の規模の会社では、社員が辞める際に社長に呼び出されることはないと思うので、このエピソードは参考になるかはわかりません。
その後は、人事部と面談し、退職手続きを進めました。普通は引き継ぎや挨拶回りがあるので、退職まで2週間から1ヶ月ほどかかると言われています。しかし私は担当している仕事もなかったので、退職意志を伝えてから1週間ほどで退職できました。
9月、転職活動を開始する
8月に会社を退職し、9月から晴れて転職活動を始めました。
在職中に転職先を決めるパターンもありますが、私は完全に会社を辞めてから転職活動を始めました。
理由は面接のために会社を休んだり、半休を取ったりするのが面倒だったからです。退職してから思い切り転職活動に取り組みたいと考えていたので、退職するまで応募はしていませんでした。
9月中旬、謎の企業から内定をもらう
会社を辞めて1ヶ月も経たないうちにとある会社から内定をもらいました。
1社目を辞める時は、「転職なんかできない」と周りに言われていたものですから、いとも簡単に得た内定に小躍りしていました。
「転職活動とかちょろい」そんな風に思っていたのです。しかし実は私がもらったのは内定でも何でもなく、単に派遣される社員として採用されただけだったのです。
謎の会社に派遣要員として採用される
その企業は、とある求人サイトで見つけたアプリなどを制作するベンチャー企業でした。
求人情報はいたって普通であり、アプリ制作に興味があったのでその企業に応募することに。
応募したその日に「面接しましょう」という趣旨のメールがあり、「これがベンチャー企業のスピード感か!」などと感心しつつ、面接に参加することに。
面接にはいきなり社長が登場し、もう1人の社員と2対1で面接を受けました。
そして面接の最後に「これから一緒に頑張ろう。今後の流れは後日連絡する」と言われたのです。
私はこれを内定だと思っていました。
しかし後日、具体的な話を聞くと内定でも何でもなく、派遣社員として別の会社で働いてこい、ということだったのです。
流れとしては、
- まずCCNAという資格を取得する。取得するまで何度もテストを受ける
- 資格をとったらその後は3年程度、会社が紹介するIT系の会社で派遣社員として働く
- 3年後、スキルや経験が身についたら正社員として採用してもらえる
ということだったのです。
一応、面接があったのはある程度頑張れる人間かどうかを判断するためでしょう。
私は派遣社員で働く気はなかったので、話を断りました。
ちなみに求人サイトにはいっさい、派遣で働く、派遣会社、などということは書かれていませんでした。
騙されたということです。
10月中旬、転職活動再開
謎の会社に1ヶ月程度ふりまわされた後、転職活動を再開しました。
内定をもらったと勘違いしていたので、転職サイトはすべて退会しており、また転職サイトの登録から始めることに。
しかしやはりスキルや経験がないからなのか、応募しても面接には呼ばれません。
また貯金がほとんどない状態で会社を辞めたので、生活費がなくアルバイトをしながらの転職活動をしていました。
日中は面接が入るので深夜にアルバイトをしていたのですが、肉体的にも精神的にもしんどい思いをしていました。
11月中旬、内定をもらう
11月中旬、ようやく内定をもらいます。
途中、リクルートエージェントという転職コンサルタントからサポートしてもらえるサービスを使ったのですが、これはかなり役立ちまました。
というのも志望動機や退職理由のアドバイスをくれたり、模擬面接をしてくれたりしたからです。
自力で転職活動をしても全然内定をもらえなかったのですが、転職エージェントを使ったら内定をもらえたのです。
しかも仕事内容や企業規模、企業の雰囲気、社風などすべてが希望に合致したまさに理想の会社に。
雇用形態はもちろん正社員です。(試用期間3ヶ月はありましたが)
私はその会社に入社することに。
半年で辞めても理想の会社に転職できる
この経験から伝えたいことは、新卒で入社した会社を半年で辞めても理想の会社・仕事に転職できる
ということです。
「3年以内に辞めたら転職できない」という意見があります。
私も会社を辞める時、さんざん言われてきました。
しかし「3年以内に辞めたら転職できない」というのはまったくのウソであることを、身をもってしりました。
今の会社が辛かったら。
今の仕事がつまらないのであれば。
他にやりたいことがあるなら。
3年未満でも半年でも退職していいのです。転職していいのです。
私が実際に使った転職サイト
最後に私が使った転職サイトを紹介します。
サイト | 特徴 |
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プロに無料でアドバイスをもらえるので、転職に不安がある人のおすすめ。職務経歴書の添削や面接アドバイスなどはかなり役に立つ。 | |
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