「退職代行」とは、あなたの代わりに退職意思を会社に伝えてくれるサービスです。
有料ですが(2万5000円~5万円ほど)、退職代行を利用すれば、代行会社のスタッフがあなたの会社に退職の連絡を入れて、話をつけてくれます。あなたは会社に行かず、会社の人とはまったく話さずに会社を退職することができます。
しかも、即日退職も可能です。たとえば夜に退職代行を依頼して、明日から会社に行かないということも可能です。
「会社を辞めたいが、言い出す勇気がない」
「今すぐ会社辞めたい! もう明日から会社いきたくない」
という方に非常におすすめできるサービスです。
▼安心して使えるおすすめの退職代行サービス
この記事では、そんな退職代行について、色々解説していきます。
退職代行は何をしてくれるのか?
あなたの代わりに退職意思を会社に伝えてくれる
退職代行はあなたに代わって、退職の意思を会社に伝えてくれます。
「それで本当に退職できるのか?」と疑問に思うかもしれませんが、問題ありません。退職できます。
基本的に労働者は、退職意思を伝えれば2週間後に退職可能です。
当事者が雇用の期間を定めなかった時は、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。
この場合において雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
※民法627条1項
また「退職意思を伝えるのは本人でなければいけない」という決まりはありません。
ですから退職代行業者が、あなたの代わりに退職意思を伝えても問題はないのです。
会社の人と一切話さず・会わずに退職できる
退職代行を使うと、会社の人と一切話さず、会わずに退職できます。
会社の人とのやり取りはすべて退職代行業者がやってくれます。
また退職者本人に連絡しないよう、退職代行業者が会社に伝えてくれるので、基本的に会社から連絡がくることはありません。
万一連絡がきたとしても、無視する、もしくは「退職代行に任せているのでそちらに問い合わせてください」といってしまって問題ないそうです。
会社に返却するものは郵送する
保険証や社員証、名刺、会社から借りているものなどは、会社に郵送すればOK。
離職票は会社から郵送してもらいます。
退職代行を頼んだら、その時点で会社に行かなくてもよくなるのです。
明日から会社に行かなくてもいい(即日退職できる)
退職代行業者が会社に連絡を入れた時点で、会社に行かなくてもよくなります。
正式な退職は、退職を伝えた2週間後になりますが、その2週間を欠勤、もしくは有給休暇にすることで「即会社に行かない」ことができるそうです。
会社側が強引に出社させることも現実的に不可能です。
ですから退職代行に依頼したら、あとは丸投げで会社を辞められるというわけです。
有給休暇も取得できる(100%ではない)
有給休暇が余っている場合も、取得可能です。ただし100%ではないようです。
有給休暇は労働者の権利なので、申請したら与えるのが会社の義務です。しかしその義務を会社が無視する可能性は十分にあります。
会社が無視してきた場合はどうすればいいのか?
対応は退職代行業者によって異なります。
たとえば、法律事務所の退職代行であれば、有給休暇を取得できるよう交渉してくれます。
一方で一般企業が運営している退職代行の場合は、交渉はできません。
個々の退職代行業者によって対応が異なるので、有給休暇を取得したい場合は事前に相談しましょう。
未払い賃金・残業代の請求をしてくれる(弁護士がいる退職代行の場合)
すべての退職代行が対応しているわけではありませんが、未払いの賃金、残業代がある場合は請求可能です。
未払いの賃金、残業代を請求は弁護士でないと対応できないので、弁護士がいる退職代行に依頼する必要があります。たとえば「弁護士法人みやび」のような。
未払い賃金の請求を依頼する場合は、オプションで追加料金がかかります。
ただし、料金は成功報酬型を採用している場合がほとんどです。つまり、賃金の請求に成功した場合のみ、その何%かを支払うという形です。
未払い賃金を取り戻せれば、退職代行を依頼する費用にも補填できるので、多額の未払い賃金がある場合は、依頼するべきでしょう。
退職代行を使うデメリットは?
退職代行はとても革新敵なサービスで多くのメリットがあります。
その一方で、大きなデメリットが2つほどあります。
以下の2つです。
- お金がかかる
- 会社とトラブルになる可能性がある(かなり低いが)
お金がかかる
退職代行は利用するにはお金がかかります。
料金は業者によってばらつきがありますが概ね、
- 正社員:2万5000円~6万
- アルバイト:3万前後
上記のような料金です。
退職者本人がやれば無料で済むものを、退職代行を使うことで、3万以上という決して安くない金額がかかるのです。
ただし、「会社を辞められなくて悩んでいる」「心身ともに限界」というのであれば、話は別。
会社を辞められないことで失う時間、消耗する体力・精神力を考えれば、数万円など安いものです。
会社とトラブルになる可能性がある
もう1つのデメリットは会社とトラブルになる可能性があること。
たとえば、会社から訴えられる可能性があります。
多くの退職代行業者のサイトでは、「訴えられることは滅多にない」と公表しています。
「訴えるぞ」と脅してくる会社もありますが、裁判をするコストを踏まえると、会社側にとって割に合いません。
また、実際に訴えられたケースは一度もありません。※EXIT(退職代行)
脅し文句として、訴訟を伝えてくるケースも中にはあります。しかし裁判の費用面や、時間的コストを考えると会社側にもメリットがありません。
※弁護士法人みやび(退職代行)
退職代行の利用の流れ
利用する退職代行業者によって若干変わる場合がありますが、概ね以下の流れで退職代行が進みます。
- 相談申し込み
- 料金の支払い
- 退職代行の執行
- 退職完了
退職代行の執行により、退職代行業者が会社に連絡した時点で出社する必要はなくなります。(正式な退職は退職の連絡をしてから2週間後)
つまり、ネットで申し込み、お金を払えばもう会社に行かなくてもよくなるのです。(会社に返すもの・会社から受け取るものは郵送でやり取り)
しかも会社の人と一切会わず、話さず退職可能。
退職代行とはまさに画期的なサービスです。
終わりに:退職代行は積極的に利用していい
退職代行は合法的にサービスなのですから、積極的に利用するべきです。
退職代行については、
「退職代行を使うのは礼儀がなっていない」
「引き継ぎもせずに退職するのはマナーがなっていない」
「突然退職すると周りに迷惑がかかる」
といった否定的な意見もありますが、まったく気にする必要はないでしょう。
マナーを守る、礼儀を尽くす、周りの迷惑を考えるなどはたしかに大切です。しかし義務ではありません。
無視したからといって逮捕されるわけではないのです。
それに本当に悪いのは、辞められない状況を作っている会社です。退職代行を使う人ではありません。
退職代行を使わざるを得な状況を作っている会社が悪い
退職代行は5万円前後という決して安くない金額。できればこんな金のかかるサービスを使いたくないわけです。
それでも退職代行を使うのは、辞めづらい状況・雰囲気を作っているのは会社があるから。
辞めやすい会社なら、退職代行サービスなんて初めから生まれないのです。
「退職代行サービスを使うのは、いかがないものか」そんな意見は気にする必要はありません。
合法的なサービスであり、合法的に退職するのですから、堂々と利用していいのです。
これなら安心して使える! おすすめの退職代行サービス
その他、退職代行を知るために一読しておきたいページ
※クローズアップ現代で退職代行が紹介された時の番組内容は文字化した記事
※退職代行から連絡があった場合の企業の対応方法を解説している記事
※退職代行を使わずに、辞めさせてくれない会社を退職する方法が解説された記事