求人サイトや企業ホームページをみていると以下のような文言を見かけることがあります。
「週に一度はノー残業デーを設けています」
「○○曜日は社員全員が定時に帰っています」
いわゆる「ノー残業デーを実施」です。
このような企業は一見、従業員の残業時間に気を配っているホワイト企業のように見えますが、実はブラック企業の可能性もあります。
その理由は、「ノー残業デー」以外の日は、残業をしている可能があるからです。
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「ノー残業デー」以外の日は、残業をしている可能あり
「ノー残業デー」が存在するということは、その他の日に残業を認めているということであります。さらにいえば、社員が日常的に残業をしているという事実があるということです。
ノー残業デーについて『脱社畜の働き方』の著者は次にように述べています。
「ノー残業デー」を設けている会社は自分の会社がまるでいい会社であるかのようにこの制度のことを自慢してくるけれど、これもよく考えてみるとひどい話だと思う。原則的な行動であるはずの定時帰宅をするたにわざわざ特別な日をつくらないとならないというのは、「残業」が原則で「定時」が例外という倒錯したルールで会社が動いているのを認めているのと変わらない。
※脱社畜の働き方~会社に人生を支配されない34の思考法 日野瑛太郎 (著)
たしかにノー残業デーを設け、週に一度は社員を定時で帰らせ仕事と私生活のバランスを取りましょう、という取り組みはいかにも素晴らしいように見えます。
しかし、逆に考えるとノー残業デー以外の日は“残業デー”ということになるのです。
求人票に「ノー残業デーを設けています」という記述がある場合には、残業が当たり前の企業であると疑ったほうがいいでしょう。
うまく機能していない「ノー残業デー」
ノー残業デーを設けている会社でも、その制度はうまく機能していないのが実情です。
こちらの記事ではノー残業デーの実態アンケート調査に基づいた結果により公表しています。
結果によると
堂々と帰れるので、残業日とメリハリがついて有効に活用しています。ただ、家事という仕事がまってます。
というポジティブな意見がある一方
『ノー残業デー』の日はそれを口実に帰れますが、逆にそれ以外の日はかえって帰りづらい雰囲気を感じます。
アナウンスが流れるだけで、強制ではない。ただ、早く帰りたい、という空気にはなる。
といった意見もあるそうです。
ノー残業デーはワークライフバランス推進のためになっているとは限りません。本当に社員のワークライフバランスを考えるのなら、仕事の絶対量を減らさなければいけないはずです。
残業しないのが当たり前
本来ならば毎日がノー残業デーでなければいけないはず。絶対的な仕事量の見直しを行い、毎日の残業量を減らしていかなければいけないはずなのです。しかし、それが不可能なのでノー残業デーを設けることで、無理くり帰らせる日を設けているのでしょう。
仕事量が多いのは上司の能力が低いから
スタートアップのベンチャー企業であるのなら仕事量が多くても仕方がないでしょう。しかしそれなりに大きな企業で「ノー残業デー」を設けている企業は、社員の能力が低い可能性もあるので、注意が必要です。
部下の仕事量を調節するのは上司の仕事
部下の仕事量を調節するのは上司の仕事です。残業が当たり前ということは上司に問題がある可能性があります。
単純に仕事の調節ができない人なのか、面倒な仕事を部下に押し付けて残業させているか、もしくは仕事の効率化にまったく興味がないかのどちらかです。もしその企業に入社した場合、そういった能力の低い上司と仕事をしなければならないことを覚悟しておいたほうがいいでしょう。
企業の内情を知る方法とは?
ネットの求人情報だけでは、企業がブラックかどうか判断するのは困難です。また面接の時にブラックどうかを判断できるような質問をするのもまた大変です。
企業の情報を知るのにおすすめの方法が、以下の2つです。
- 企業の口コミサイトを使う
- 転職エージェントを使う
企業の口コミサイトで、企業の内情を知る
転職会議という、企業の口コミが投稿されているサイトがあります。
このサイトでは元社員や現在の社員が、働きやすさ、残業が多いかどうか、社内の雰囲気といった社内事情について口コミを投稿しています。もちろん、ネットの口コミなので、すべての口コミを鵜呑みするべきではありませんが、企業を知る上で参考になるのは間違いありません。ぜひチェックしてみてください。
※転職会議を見る=転職会議
転職エージェントに残業時間などを聞く
残業の多さや社内事情を知りたい時は転職エージェントを頼るのもおすすめです。転職エージェントは、企業の人事部とネットワークを築いている場合があり、求人や会社ホームページからでは得られない情報を持っている場合があります。
またエージェントによっては、企業に実際に訪問し、職場の様子を見ている場合もあります。他では得られないような貴重な情報を聞けるので、エージェントは絶対に利用するべきです。
- リクルートエージェント(知名度、利用者ともにトップクラスの総合転職エージェント)
- マイナビエージェント(20代、30代の転職サポートに強みあり)
- 第二新卒AGENTneo(20代の未経験、第二新卒専門のエージェント。充実したサポートが強み)
その他にも様々な転職エージェントがあります。以下のページでまとめて紹介しています。
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