アホそうに見えるよりは、やはり知的に見られたいもの。
ではどうすれば知的な人に見えるのでしょうか?
学歴があればいいのか? 知識の量が多ければいいのか? 話し方の問題なのか?
結論を先にいうなら、以下の5つの特徴を持つ人は知的に見られます。
知的な人の5つの特徴
- 自分とは違う意見を尊重できる人
- 知らないことを進んで学ぼうとする人
- 人にものを教えるとき、教える力が必要だと考えられる人
- 損得抜きに知識を尊重する人
- 人を批判するときは相手の知識を高めるための批判ができる人
この記事では、上記5つの特徴について詳しく解説します。
ちなみにここで紹介するのは、たんに私の意見というわけではありません。「仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか?」という著書に紹介されていた内容です。
知的な人の特徴 1:異なる意見を尊重できる人
知的な人は、異なる意見を尊重するが、そうでない人は、異なる意見を「自分への攻撃」とみなす。
※出典:仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか?
知的な人とは、自分と異なる意見も尊重できる人です。
自分と異なる意見を持っている人がいたらどうしますか? その人の意見を受け入れることはできますか?
たとえばあなたがおもしろいと思っている映画を「全然おもしろくなかった」という人が現れたとき、「まあ、そういう意見もあるよね」と受け流せるでしょうか?
それとも、「アイツは映画の魅力がわからないアホだ!」と思うでしょうか。
知的な人とは、 「まあ、そういう意見もあるよね」と受け流すことができる人です。
どんな意見であれ、相手の意見を尊重します。
一方で、知的でない人は異なる意見を自分への攻撃だとみなします。
私の友人にも、少し意見が違うだけで戦闘モードになる人がいます。
一度、少し否定しただけなのに、怒鳴るように反論されたことがあります。そんな人、知的に見えるはずがありません。いかにも頭が悪そうだなと思ったものです。
意見が異なるのが当たり前
好きな食べ物が人によって異なるように、意見も人によって異なります。
食べ物の好みの違いは理解できるのに、物事に対する価値観になると、途端に相手の意見を尊重できない人が多くなります。
意見が異なるのは当たり前です。意見が異なる人を攻撃してしまうのは、「意見が異なるのは当たり前」という当然の前提すら理解できない愚かな人です。
そんな人間にならないように注意したいものです。
知的な人の特徴2:知らないことを進んで学ぼうとする人
知的な人は、わからないことがあることを喜び、恐れない。また、それについて学ぼうとする。そうでない人は、わからないことがあることを恥だと思う。その結果、それを隠し学ばない。
※出典:仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか?
会話をしていて、知らないことを隠そうとする人、いますよね?
わからないのに「わからない」「知らない」と言えない人。知らないことを恥だと思って質問できない人。
知らないことがあると恥をかくと考えていて、質問したら「そんなことも知らないのか」と馬鹿にされると思っている場合があります。
しかし実際は逆で、知らないことを知らないまましておくことや、知ったかぶりをすることのほうが、よほどみっともなく見えます。
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」という言葉があるように、わからないことを質問するのは大したことではありません。
知らないことを質問したところで、年収が下がるわけではありません。友人が減るわけではありません。質問してしまえばいいのです。
大人になるとみんな勉強しなくなる
学生のときはみな勉強していました。厳密にいえばやらされていた、やらなければいけない状況だったのですが、それでも勉強はしていました。
しかし社会にでるほとんどの人は勉強しなくなります。仕事外で自発的に勉強したり、休みの日にセミナーや講演会に参加するような人は一部の人だけ。
ほとんどの人は、「大人になってまで勉強したくない」といって家でダラダラしているだけです。
それでは新しい知識は増えません。知的な人になることもできません。
知的な人になりたいなら、貪欲に知識を習得しにいくこと。新しい分野のことに挑戦してみること、知らないことを貪欲に知ろうとすること。
これが大切です。
知的な人の特徴 3:人にものを教えるとき「教える力」が必要だと思っている人
仕事のやり方を教えているのに、相手がなかなか理解してくれない、何度教えても理解してくれない。
そんなとき普通は「相手の理解する力が足りない」と考えます。自分の教える力が足りないなどとは考えません。
しかし知的な人はこう考えます。
「理解してくれないのは、相手の理解力が不足しているのではなく、自分の教える力が不足しているのだ」と。
普通はそんな考え方はできません。
でもたしかに、「自分の教える力が不足している」と考えられる人は、教え方を工夫したり、勉強したり、試行錯誤します。だから他の人よりも圧倒的に成長していくでしょう。
そして「相手の理解力が足りない」と考える人よりも圧倒的に「知的」に見えますよね。
知的な人の特徴 4:損得抜きに知識を尊重する人
知的な人はどんな知識であっても尊重し、貪欲に得ようとします。
一方、知的でない人は「その知識が役に立つのか?」「何のために知識を得るのか?」がはっきりしないと、知識を得ようとはしません。
さらに役に立たないと判断した知識を軽視します。「そんな知識を得て何の意味があるのか?」と思っているのです。
ある知識が役に立つかどうかは、誰にもわかりません。
もちろん自分でも。
これはスティーブ・ジョブズも有名なスピーチで語っていることです。
将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできません。
できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。
だから、我々はいまやっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない。
点とは知識のことです。
知識を尊重するだけではなく、後から知識を活かすこと。
信じて知識を習得し続けることが大切なのです。知的な人間になるためには。
知的な人の特徴 5:相手の知恵を高めるための批判ができる人
知的な人は、「相手の持っている知識を高めるための批判」をする。そうでない人は、「相手の持っている知識を貶めるための批判」をする。
※出典:仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか?
面と向かって相手を批判するとき、あなたはどのような態度で批判するでしょうか。
知的な人は、相手の知恵を高めるために批判をします。
一方、知的でない人は、相手の知恵を貶めるために批判をします。
知的な人は相手を尊重しているのに対して、知的でない人は自分が上にたつことしか考えていないのです。
終わりに:知的な人とは謙虚で、自分の弱さと向き合える人
ここまで、知的な人の特徴を紹介してきました。
知的な人というと論理的な話ができたり、論破できる人だったり、優れたアイディアを考えられる人だったりを想像しがち。
しかし知的な人とは、シンプルに自分の謙虚な姿勢を持ち、自分の弱さと向き合える人なのです。
知的である、というのは頭脳が明晰であるかどうか、という話ではなく、自分自身の弱さとどれだけ向き合えるか、という話であり、大変な忍耐と冷静さを必要とするものなのだと思う。
知的に人になるのは、簡単なことではありません。
常に謙虚な姿勢を持ち、自分の弱さと向き合わなければいけません。
しかしそのような姿勢を持つことのメリットは大きいはずです。
経営の神様である松下幸之助も言っています。
すべての人を自分より偉いと思って仕事をすれば、必ずうまくいくし、とてつもなく大きな仕事ができるものだ。
※出典:仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか?
「すべての人を自分より偉いと思って」というのは、自分の弱さを認めることと同じですよね。
このような姿勢を持って仕事に取り組めば、仕事もうまくと、松下幸之助も語っています。
まずは騙されたと思って、知的な人の特徴を実践しましょう。世の中の見方が変わるかもしれません。