企業が求める「チャレンジ精神がある人」とはいったいどんな人か?

第二新卒の転職

求人サイトの募集要項をみていると、求める人物像のところに「チャレンジ精神がある人」と書かれていることがあります。

勢いのあるベンチャー企業だけでなく、大企業も「チャレンジ精神のある人を求む」なんて記載されていることがあります。

そこで「なるほどチャレンジ精神か!」と金髪・赤スーツで面接に参加したら「君はとてもチャンレジ精神があるね」と、採用してくれるのでしょうか。

十中八九、採用してくれないでしょう。オフィスの受け付けで止められて面接すら受けさせてもらえないでしょう。

でも、赤スーツ・金髪で面接に臨むのは、普通に考えればとてもチャレンジ精神があります。チャレンジ精神をアピールするのにこれ以上の方法があるのかと思えるほどです。

しかし、企業はそのチャレンジ精神を評価してはくれないのです。

「チャレンジ精神がある人を求む」という文言は単なるハッタリなのかでしょうか?

そんなことはありません。

実は企業のいう「チャレンジ精神」とは、厳密にいうと「チャレンジ精神」ではなく、単なる主体性のことなのです。

目次

「チャレンジ精神」とは「主体性」こと

転職活動をする人

企業が求める人物像を一言で表すと「企業にとって都合の良い人」です。

具体的にどんな人か?

まず、会社の指示に従う人であること。指示に対して、いちいち文句をいったり、ルール以外の手段をとったりする人は求めていません。

また企業に指示に従っているだけ、例えばいわれたことだけしかやらない人を企業は求めていません。

ルールを守ることに加え、企業に貢献するために試行錯誤し、自ら成長し、期待以上の成果をあげられること、つまり主体性がある人を求めています。

1から10まで説明しなくても、1の説明で会社の指示・要望を理解してくれる。要望に応えるために自ら試行錯誤する。企業があれこれいわなくても、自分を磨き、期待以上の成果をあげてくれる。

そんな主体性のある人を企業は求めているのです。

この主体性を、企業は「チャレンジ精神」といっているわけです。

企業が求める人物像の「チャレンジ精神がある人」は、つまり「会社のルールを守りながら勝手に成長し、企業に貢献してくれる“都合のいい人”」です。

このように考えると、金髪・真っ赤なスーツで面接にいくことが、企業が求めると人物像とは異なる理由が分かります。

真っ赤なスーツで面接にくるような人は就活のルールを守れていないということです。つまり会社のルールも破る可能性があるということです。

いくら主体性があっても、ルールを守れない人は必要ありません。

企業にとっては都合のいい人ではないので。

企業が欲しいのは「企業の意に反しない範囲で、チャレンジしてくれる人」です。

「チャレンジ精神」を勘違いしてはいけない

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先に解説したように、企業のいうチャレンジ精神とは、単なる主体性のことです。間違っても、赤いスーツを着てチャレンジ精神をアピールしないように注意しましょう。

それにしても、主体性を「チャレンジ精神」と記載してしまう企業に悪意を感じます。そもそもチャレンジ精神といわれても、なんのことかよく分かりません。

あり金全部つかって宝くじを買うのも、説明会に参加している異性を片っ端からナンパするのも、海パンで面接に行くのも、すべてチャレンジ精神といえます。

「チャレンジ精神」を誤解して、このようなエピソードをアピールしても、ぶっちゃけ評価してもらえないでしょう。苦笑されて恥をかくだけです。

しかし、募集要項には、そんなこと一言も書かれていません。

「読んだ人が勝手に解釈してね!」ということなのです。

これってかなり不親切ですよね。

むしろ勘違いして、とんでもエピソードを話してくれる人をあざ笑いたい、という意図すら見えます。とんでもない悪意すら見えるわけです。

もちろんこんなブログを書いたからといって、企業が「チャレンジ精神」をやめるわけではないでしょう。これから先にも求める人物像にどうどうと「チャレンジ精神がある人」と記載することでしょう。

ただできれば、企業がいう「チャレンジ精神」に騙されてほしくない、そんな思いでこの記事を書きました。

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